palais de tokyo

先日、Palais de Tokyoに行ってきました。1937年のパリ万博のためにセーヌ川のほとりに 近代美術宮殿として建てられた建物を2002年にラカトン・バッサルが改装。


僕はずっとこの建物は万博の日本パビリオンか何かと勘違いしていたのだけれど、この名称は建物の前を通る道路Avenue de Tokyo(1945年にAvenue de New Yorkに改名)から取られたもので(wikipediaより)、もともとは東京とは何にも関係ないみたいです。なんだかちょっとがっかり。


非常にミニマルな素材の挿入や家具の配置で、どこをどう改装されたか分からないほどさり気ない改装です。

「えぇええぇええ!?」と思ってしまうくらいボッロボロの下地や内装をはがした天井がそのまま露出しています。
過去の展示の際に張られたと思われるテープの跡がうっすらと見えたりしています。


地のコンクリートの色とほとんど変わらない色のイス。触ってみたらコンクリートではなく樹脂製。

広い展示空間の中に空間系のアートがぽつぽつ配置されています。

今はGAKONAというカナダにある奇妙な村をテーマにしたオムニバスの展示をしています。 高圧の電流で2本のコウモリ傘の間に雷を発生させたり、ハイテクで結構大掛かりな展示が見られてオモシロい。

一番感動したのは、大きな展示室全体に電場を発生させたもの。見た目は何の変哲もない鉄板が整然と並んでいるだけなのですが、危険なのでカメラや携帯の電源を切り、書類にサインするというものものしいチェック。


部屋の中に恐る恐る入ってみると、髪が逆立ったり服が体にくっついたり。何もない空間のはずなのに身体だけに働きかけられる不思議な体験です。見えない霧の中に入り込んだような感覚。

東京とは関係ない(?)と書いたけど、現在のミュージアムショップは日本のデザイングッズや アサヒスーパードライが買えたり。「Tokyo」という名前をネタにこちらではなかなか変えないものを売ってたりします。こういうノリって今っぽい。


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