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建築業界ではOMAやSANAAが再開発を進めていことばかりが有名になっている Zollverein炭鉱ですが、実はこの遺構は非常に広大で、3つの部分に分かれており、ギャラリーなどに再利用されているのは立坑跡付近のみ。その背後には更に広大なcoking plantと呼ばれる石炭からコークスを生成する工場跡がほぼそのままの形で保存されています。
炭坑から掘り出された石炭はベルトコンベアによって1km以上運ばれてこのプラントに搬入されていました。



南側は冷却用の水を供給するタンクや発生したガスを溜めておく施設があり、メインは北側のcokes oven battery。ここで石炭を1300度の温度で乾留することでコークスやコールタールを得ていました。

この施設は非常に巨大で全長は600m。6本の煙突が整然と並んでいます。工場というよりは機械そのものと言った感じです。「住むための機械」ではなく、コークスを生産するという単一の機能のみに特化した文字通りの機械です。(実際にはコールタールや都市ガスの原料なども副産物として得ていた訳ですが…)