Dessau1

先週の木曜日、Dessauに行ってきました。
目的は何と言ってもグロピウスのバウハウス校舎。

電車がDessauHbp駅にナプローチしている途中で右側に見覚えのあるカラフルなファサードが見えたのでまずはそちらから攻めることに。

ドイツ環境省。 設計はSauerbruch Hutton。
http://www.umweltbundesamt.de/
http://www.sauerbruchhutton.de/


カラフルなガラス面と木のファサードが特徴。




手前のガラス屋根のフォワエは出入り自由。職員用のチェックはその奥の改札マシンで行います。


壁の小口についているガラリは機械換気ではなく自然換気用。この壁の内側に扉が付いていてそこを開けることで室内に風を取り込んでいます。こちら側のファサードが緑色なのは緑道に面しているから。


反対側は赤い。そして長い。


屋根に付いているドットはPhotovoltaic cell 太陽光発電用パネル。


レンガのファサードは付属の図書館。ドイツ建築はレンガの積み方だけ見ても非常に美しいです。スペインではこうは行くまい。


機械換気用吸気口。鉄板彫刻のみたい。ここから空気を取り込んだ後、一度地中を通してから室内に送り込みます。これは地中の温度が年中ほとんど一定だから。夏は空気を冷却、冬は逆に暖めることで冷暖房費を節約しています。ダイヤグラムを見たところ夏は冷房は使われないようですね。

Sauerbruch Huttonを代表するドイツ建築家の凄いところは、新しい技術にどんどん挑戦し続けて、自分たちの建築を日々進化させ続けられるところだと思います。Sauerbruch HuttonはベルリンのGSW、Photonic center、Fire & Pollice Station、ミュンヘンのBrandhorst Museumなどいくつか見たけれど、やはり10年前の者よりも5年前のものの方が、そして5年前のものよりも今進行中のプロジェクトの方が、技術的なハードルがあがっているし、ディティールも美しい。正月にミュンヘンで見たBrandhorst Museum(4月Open)に使われているセラミックルーバーなんてファサードとしての見た目から、ディティールにいたるまで計算されている。こういうスタンスの裏には技術に対する確かな信頼があるのだなと感じます。

最近の日本で技術的なチャレンジと言えば非常に繊細な構造だったり、建築の新しいルールを作り出すアルゴリズムだったり、シュミュレーションだったりするけれど、技術のフィジカルな側面でのチャレンジがもっと出てきてもいいのではないのかなと思いました。

http://www.museum-brandhorst.de/