修士設計の締切が28日で、その二日後にはコンペの締切があったのでかなり多忙な日々を送っていました。
ここ1週間で僕のまわりではいろいろなことがあり、あっという間に2月になってしまった感じです。
今は少し落ち着いたので年末やり残していたポートフォリオの作成をしています。

研究室のM2の皆さんは無事修士論文を出せたようです。お疲れさまでした。
就活の方はまだまだ続いてますが、僕の友達の中にもぼちぼち内定者が出始めました。
意匠設計以外の分野もそろそろ一次面接が始まる頃でしょうか?

さて、修士設計です。
課題は汐留電通ビルの足下の”GL”の再設計です。
僕の案は、敷地周辺からのアクセスに合わせて1枚の地形(これを「GL」と呼んだ)を設定し、その上に電通ビルのグリッドに合わせてブリッジと大屋根を架けるというものでした。

この課題を終えて何か、「自分のやりたいことだけやった」だけな感じがしています。それは、この街の雰囲気やコンテクストにたいしてあまり繊細な感覚を持って向き合えてはいなかったからだと思います。その部分に対しては西沢さんにも痛烈な批判を浴びました。自分でもまずこの敷地(あるいは電通ビル)に対してふさわしい建て方ではないなぁ。と感じています。反省×2
今回の課題は卒業設計級の巨大な敷地でした。それにたいして、僕は敷地一杯に低層の建築を設計しようとしました。結果、自分の手に負えないような膨大なスタディーと図面を描くはめになった(そして、いつものようにパースやダイアグラムを描く余裕が無くなった)のですが、そもそも埋め立て地に立つ非常にオブジェクティブな巨大建築のGLにおいては、最小限の操作で退きを作ったほうが良かったような気がします。そうすればこんなにがんばって図面を描く必要もなかった。というのはややご都合主義だとは思いますが。。。でも、そちらの方がこの敷地には適切な気がするし、難波先生の「何もしないのが最適解ではないか」という批評に通じていると思います。
でも、一方で今回の課題は今まで以上に過程を楽しむことが出来ました。自分が出して来たカタチやコトバや仮説に対して、あらゆる視点(機能、カタチ、コンテクスト、スケール、論理などなど)新たな提案をし、更に自分の案を強化していくことが出来たのは、この課題がはじめてのような気がします。そういうことが出来たのも、ローマワークショップ以降、スタディーを進めていく過程について思考錯誤してきた結果だと思います。課題が結果的にウマく行かなかったのは敷地の雰囲気との整合性やこの場所に対する妥当性を検討する視点を適切な形で検討できていなかったからじゃないかな。ただ、ここで重要なのは様々な視点から案を検討し、同時に新たな仮説を立てることで案自体を強化できるようなスタディーの「回路」を自分の中に持てたことだと思います。これからすべきことは検討する切り口を増やしていくこと、それにたいして新たに上書きする提案の精度を高めていくことと、それらによってすすスタディーの方向性をコントロールする術を模索することですね。

それに対してコンペ案の方はもう少し、敷地に立つ立ち振る舞いというか、モノとしてのあり方のようなものに対して感覚的に思考し、更にそれを論理的な側面から再解釈してもう一度構築し直すことが出来たと感じています。
プレゼンテーションに関してはもう少しスタディーが必要だった気もしますがかなり自信がある案なので、うまく2次審査に引っ掛かるといいなぁ...こちらはコンペの結果が出次第UP致します。