究極の建築

今日は中間前最後のエスキス。しかし、手は動かない。コンセプトや基本的なアイデアはあるのだけれど、全体的な配置が決められない。今回の敷地は癖のあるカタチをしている上にコンテクストの宝庫とも言える場所なので、うまく敷地に合った配置が見えてこない。どんなに配置を考えても東側の町並みに対してオーバースケールな塊が出てきてしまう。行き詰まったので15号で少し寝ることにした。
15号のイスは全体的に前のめりになっていて、あまり寝心地がよくない。そのせいかいくつか夢を見た。最近夢を見ることが多くなった。昨日は、いつの間にか模型が出来ている夢を見た。悩んでいる証拠かなあ。
結局、10時まで起きれず、西出さんの授業をそのまま15号で聞くことに。
授業後、しばらく悩んで、配置を決定。住宅を5棟に分割して敷地に分散して配置。公共施設のうちプール、浴室、ホール以外の比較的小さく、内部のコミュニティーに関するものはこの住戸棟におさめてしまう。残った公共施設は住戸棟の隙間に詰め込む。こうすることで建物にメリハリが出来、全体のボリューム感を抑えることが出来た。5分で模型を作り岡本さんにエスキスチェックを受ける。とりあえずこの方向で進めていくことに決定。中間では1/100の模型を持ってくるように言われる。心配なのは、最初に立てた路地での身体的な距離間をこのボリュームで実現できるかどうかだ。今のところ住戸棟は直方体なのだが、スタディーしていくにつれてもっと輪郭の曖昧なカタチへと推移していくことになるだろう。中間まで4日。構造、動線など問題は山積している。
6時から広瀬鎌二さんのレクチャー。前半部分は日本建築の掘立柱と礎石造の話。建築の構造的な観点からの高床の役割について。礎石造は柱を床で拘束することで水平力に耐える構造となっているらしい。
後半(というか終了後)は勝山の勝山館ガイダンス施設の話。掘立柱なので耐力壁は必要ないらしい。しかも、鋳鋼は錆びない。いったいこの建築はいつまで保つのだろうか。上の小屋組が朽ち、誰も来る人がいなくなってもこの架構だけは残っていそうだ。墓のガイダンス施設には最もふさわしい、まさに究極の建築。